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今日はちょっと思い出話。

10年ちょい前、私は海外添乗員をやっていた。
その初めて添乗員の仕事をしたときのお話。

入社すると、2週間くらい社内で研修があり、
そのあと先輩にくっついて実際のツアーに出る実地研修を2回やる。

私の実地研修の1回目は
ドイツ、スイス、パリの8日間のコース。

2回目は
イタリアのローマ、フィレンツェ、ベニス、ミラノの8日間のコース。

その研修が終わると、いよいよ一人立ち。

私の添乗員デビューツアーは
「ローマ、フィレンツェ、ベニス、パリ」の9日間のコース。
ちょっとお高いツアーなので、
ホテルや食事もちょっとハイクラス。

そんなわけで、
お客さんも、中年夫婦2組、新婚旅行カップル2組の8人だけだった。

一度研修で行ったところとはいえ、
今度はまったく一人。
しかも街は同じでも、研修とは違うコース。
そして、日本からパリ経由でローマに入るのだが、
あの巨大なパリのシャルル・ド・ゴール空港で
バスを使って別ターミナルに乗り換えなんて
やったことないし、
もちろん、お客さんにそんなことを悟られるわけにもいかない。。。

乗り換え空港で迷子になったらどうしよう・・・
スーツケースがなくなっちゃったらどうしよう・・・
飛行機が飛ばなかったらどうしよう・・・
お客さんが意地悪だったらどうしよう・・・
ローマに到着しても現地係員と合流できなかったらどうしよう・・・
何かの手違いでホテルやレストランの予約が入ってなかったらどうしよう・・・
街中で迷子になったらどうしよう・・・
スリやひったくりにあったらどうしよう・・・

もう、考えても、考えても、心配は尽きない。
数日前から緊張していて、
出発当日なんか心臓が口から飛び出てくる直前だった。。。

こういう心配事。
その後の添乗員生活で全部経験した。
でも、どうしよう~と不安に思っている時ほど起こらないで、
ちょっとずつ慣れてきて、余裕が出てくると次から次にトラブルが起こるものだった。

とりあえず、当日、成田空港でお客さんと対面。

8名という少人数だったが、みんなすっごく感じのいい人たち。
皆が笑顔で「よろしく!」って言ってくれて
それだけで、ずいぶん心が軽くなった。
なんだか、嬉しくなってきて、

「よし!この人たちが最高の旅ができるようにがんばろう!!」

と一人成田空港のトイレの中で気合を入れた!

いや~、純粋だったなぁ~、可愛かったなぁ~、自分。。。

そして、まずは経由地のパリまで12時間のフライト。

もちろん、初添乗の私は寝る余裕なんてありゃしない。

バスの中ではガイド役もしなければならないので、
見所や、名所の説明のノートを穴の開くほど読みふけって、
気分はまるで受験生。

いや、私が受験生だった頃より、真剣だったかも・・・

そして、パリ到着。

ターミナル間を移動するバスに乗る。

そして、迷う。

同じところをグルグルと歩き回って
気持ちはあせるばかり。

でも、ここが初めてなんて悟られるわけにはいかないから、
お客さんには笑顔で

「イヤ~、この空港しばらく来ないうちに、すっかり変わっちゃって~
エヘへへへへへへ~~~~~~

でも、背中は冷や汗ダクダク。

後日、すっかり打ち解けた新婚のお客さんの一人に
「ね~、Kovaちゃん、あの時迷ってたでしょ~」
と言われてしまった。。。

バレてたのね

そしてなんとか、ようやく次に乗る飛行機のカウンターを見つける。

無事乗り換え。

そして、ローマ到着。

夜遅くにローマの到着したが、
もうグッダグダに疲れきった。
でも、ここまできてしまえば、ふっきれてしまう。
もう出発前ほどの緊張はなくなっていた。

8人のお客さんたちもとってもいい人たちで
すぐ全員が打ち解けて、
初日から盛り上がる。
かなりラッキーだった。

ローマの次に訪れたフィレンツェでは半日フリーがあって、
夕食もツアーに入っていなかった時、
お客さんの一人が、
「添乗員さん、どこかいいお店連れて行ってくれませんか?」
と頼んできた。

「私も初めてなんだから知るわけねーじゃん」
とも言えないので、
こんなこともあろうかと、あらかじめ調べておいたレストランに
まるで常連のような顔をして、お客さん全員を連れて行く。

ふふふ

そこはちゃんと日本語のメニューがあるレストランなので、
私が通訳する必要もなし!なのだ。。。

もう初日からすでに全員打ち解けていたので
その日のディナーも、大盛り上がり。
私も自分の立場を忘れて、大いに楽しんだ。

中年夫婦のうちの一人が主に盛り上げ役で、
いっつも面白いことを言っては私達を笑わせてくれる。

この時のディナーも
その人が、目の前に座っている新婚カップルを
嫌味なく冷やかしたり、褒めちぎったり、
そのたびに私達も大笑いするような、
楽しい席。

いつの間にか3時間以上も経っていて、
さすがにもうホテルに帰ろうということになって
レストランをあとにする。

部屋に戻った私は
この記念すべき添乗員デビューツアーの成功に
酔いしれていた。
といっても、
まだ4日目だったんだけどね・・・

ところが、

世の中そんなに甘くない。

この後
そんな、にやけ顔の私に
頭から冷や水をかけられた上に、たらいまで落っこちてくるような 昔のドリフ覚えてる?
事件が起ころうとは
この時の私は、知る由もなかった。。。


つづく


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2010.03.02 Tue l 思い出 l コメント (18) トラックバック (0) l top