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前回の続き

旦那と私で会議が始まったのだが、
焦点はこの二つ。

1.担任の先生、もしくは電話をかけてきた副校長に話をする。
2.何もしない。

あまりにもショッキングな出来事だったし
相当頭にきていたので、
私達は
翌日、学校へ行って担任か副校長に話をする事で
ほぼ同意した。

今までずっとミーナがAくんに意地悪をされていたこと。
なのに、
Aくんではなく、ミーナが罰せられる事があること。
そういうことがあっても
私達は黙っていたのに、
「子供を脅した」というくだらない濡れ衣まで着せられて
かなり不愉快なこと。

言いたいことは山ほどあった。

でも、
前回のサンドウィッチ事件を思い出す。(詳細はこちら

担任と話しても埒が明かず、
副校長と話したら、
とりあえず、私達の不満は受け止めてくれたもの
結局は事務的な対応で終わった。

解決というより
大きなしこりが残った。

今回また
学校へ話しに行ったら、同じ事が起こる気がする。

だいたいこういうことって、
ミーナとAくんの問題であって、
現場を見ていない、親や先生がそれについて話し合うというのは
とっても難しいものだ。

Aくんの親はもちろん、Aくんの言ったことを信じるし、
私達は当然ミーナの話を信じる。
学校側は、事実が分からない上に
双方の言い分に挟まれる。

これで解決なんかするわけない。

そして、何より、、、

一度ならず、二度も三度も
苛められたり、からかわれたりするミーナ。

正直、
最初にミーナからAくんに苛められている話を聞いたとき
親として、あるまじきことだが、

「またかよ。。。

そう思ってしまった。

それでも、
いじめられて、しかも先生に怒られて
落ち込んでいるミーナを見ると
自分の事よりつらくて涙さえでてくる。

でも、
よく考えると
これはミーナに責任があるんじゃないか?
ミーナのように内向的で、でも
ちょっとつつくと反応するような子は
苛め甲斐があるのかもしれない。

いじめは必ず
苛められる側にも責任がある。

ミーナが変わらなければ
この先ずっと
誰かにからかわれたり、意地悪されたり、
そして
そのたびにミーナも私や旦那も辛い思いをする。

よし、決めた!

Aくんにも、
Aくんの親にも、
学校にも、
不満はあるが、
打っても響かないものに
無駄なエネルギーを費やすのはやめよう。

学校へ文句言いに行くのではなく、
ミーナに
いじめ対処法を教えよう。

そう思い立ったのが夜8時。

寝てはいなかったが、
もうベッドに入っていたミーナを起こし、
話をする。

「あのね、Aくんみたいに意地悪する子はね、
 ほんとうはミーナちゃんのことがすごく好きだから
 意地悪するの。  
 ミーナちゃんのアテンションが欲しいけど、
 方法が分からないから、
 つい意地悪をして、ミーナちゃんに相手にしてほしいのよ」

「ふ~ん」

「でも、いくら好きでも、意地悪されるのはイヤだよね。
 それに、Aくんも好きな子に振り向いてもらうには
 意地悪をしちゃだめだってことを
 分からせないといけないよね。」

「うん」

「で、一番いいのはね、 
 Aくんを徹底的に無視する事」

「それってどうやるの?」

「Aくんが近くにいても、絶対にAくんを見ちゃダメよ。 
 もしAくんがミーナちゃんに近づいてきたら、すぐ何処か
 他のところに行きなさい。
 Aくんがミーナに話しかけてきても
 聞こえないフリをして、何処かにいくか
 ミーナちゃんのお友達に話しかけに行きなさい。」

「うん(笑)」

「いい? 
 明日から、Aくんは空気なの。
 目に見えないの。
 目に見えない空気を見たり、話しかけたり、喧嘩したりできないでしょ?」

「あははは」

「それじゃ、Aくん無視の練習するから、そこに立って!」

そして、私がAくんになりロールプレイが始まった。

私が、ミーナに近づいたり、
話しかけたり、
押したり
して
ミーナが顔を背けたり、
Aくんがまるで存在しないかのように無視する練習を繰り返した。

私が椅子に座り
向こうから来るミーナに足を出してひっかけて転ばせようとした時の
対処法も教えた。

色々な状況を設定して
かれこれ
30分くらい練習していた。

そばで見ていたリサも、参加して
リサとミーナでロールプレイを始めた。

「私がAくんね!」

「やだ!私がAくんやりたい!!」

Aくんの役をめぐって二人が言い合いまで始める。

しまいには、
”Aくんゲーム”
という名前までついて、
夜遅くまで、二人で遊んでいた。

これでいい。

Aくんをいじめっ子とするよりも
遊びのネタとしたほうが
ミーナの精神衛生上も
ずっといいはずだ。

普段だったら「さっさと寝なさい!」
と怒るところだが、
この日だけは、
思う存分二人で遊ばせた。

翌日。

学校から帰ってきたミーナに
「Aくんゲーム上手にできた?」
と聞くと
嬉しそうに
「うん!」
とうなずく。

翌日も、翌々日も
「うん!」
とうなずき、

いつの間にか
Aくんという名前をミーナの口から聞く事はなくなった。

あれから2ヶ月経つ今、
とりあえず、
誰かに意地悪されているとは聞かない。

これは、、、

私とミーナの静かな勝利と言っていいだろう! 
 
そして
学校に文句に行くよりも
ずっと気持ちのいい結果だ。

押してダメなら、引いてみる。

今回はたまたまうまくいっただけかもしれないが、
ここでまた
子供を通して一つ学んだ気がする。

偉いぞ私!
そして、
ミーナもよく頑張った!

でも、、、
AとAの親を一発ぐらいぶん殴りたかったな~


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2011.07.26 Tue l 子供のこと l コメント (14) トラックバック (0) l top