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しつこいほど続く流産日記。
そろそろ終盤。

さて、
エコーで心臓が動いていないとわかり
流産が確定したようなものだったが、
それでも、
もしかしたら
何かの間違いでは?
という気持ちが10%くらいは残っていた。

そんな私の小さな希望をよそに
出血は増える一方。

そして、
翌日の朝。

目覚めると
かなりの量の出血があった。
そして
塊のようなものも。

胎児が出てきたんだろうか?
とよく見てみたが
そういう形はしていなくて
ただの血の塊という感じ。

そして
この日の昼、
EPAC(Early Pregnancy Assessment Clinic)
のナースから電話がかかってきた。

「昨日ロビーナの病院の救急外来から連絡がきましたが、
 今回は残念でしたね。
 体調はどうですか?」

昨日の今日ですぐに連絡が来ると思っていなかったので
ちょっとびっくり。
のんびりしたオーストラリアも
こういうところは迅速な対応をとってくれるのが嬉しい。

「実は今朝、かなりの量の出血があったんですが、
 それっきりまた落ち着いて
 今ではそんなに出血していません。」

「腹痛は?」

「ほとんどないです」

「胎児が出てくるときは、たいていかなりの出血と腹痛を伴うものなので
 もしかしたら、
 これからそういうことが起こると思うけど、 
 あまりにも痛みがひどかったり、出血が止まらない場合には
 私達に連絡してくださいね。
 ところで、
 コバさんには、手術で胎児を出すか、自然に流れるのを待つか
 選んでもらう事になるんですけど、
 どうしたいですか?」

「どうしたいといっても、よくわからないし、
 まだ希望も捨て切れなくて・・・」

「そうね、まだ気持ちの整理もついていないかもしれないし、
 また明日連絡するので、
 そのときに話し合いましょう。
 お大事にね。」

日本の場合は、
流産した場合、ほとんどの場合が胎児をとりだす手術をして
その後、
子宮収縮剤を飲まされるらしいが、
こちらでは
手術をするか、しないかは自分で決める事が出来るらしい。

翌日もナースから電話がかかってきたが
電話で話していても埒があかないので、
翌週の月曜日に直接クリニックの方で会うように予約をした。

この時点での体調。

出血はあの朝以来
大した量は出ていない。
腹痛は
時々しくしくとした感じがあるだけで
痛みというほど痛くない。
そして
精神的なものなのか、
流産のせいなのか、
ものすごく疲れやすい。

それだけだった。

ただ、
今胎児がどういう状態になっているのか
それだけが気がかりだった。

日本で流産後、すぐに手術をするのは
死んだ胎児をいつまでも子宮に残しておくと
子宮が炎症を起こしたり、
また炎症がひろがると卵管が癒着を起こして
不妊症になる恐れがあるかららしい。

私としても、
悲しいし、かわいそうという気持ちはあるが、
死んでしまった胎児を
いつまでもおなかの中には入れておきたくない。

でも、
義母の友達の娘で
流産したので手術をしようとしたが、
手術直前のエコーで
心臓が動いている事が確認されて
すぐに手術を中止したという
奇跡のような話もある。

もしかしたら
そんな奇跡が私にも起こるかもしれない。

色々な思いが入り混じり
とにかく
EPACのナースと話し合いをするのが
待ち遠しかった。

そして、
予約の日。

サウスポート病院の救急外来の一部がこのEPACのクリニックになっていた。

とても
優しそうなおばさんがナースだった。

これまでの
出血の様子や、腹痛の様子を話す。

「今の話の様子だと、たぶん胎児はまだ出てきていなさそうね。
 普通はかなりの腹痛と出血が伴うはずだから。
 自然に流れるのを待てる期間は
 だいたい流産が確定してから12日以内なの。
 それ以降になると、子宮の炎症などのおそれがあるので
 手術をすすめることにしているのよね。」

「変なこと言ってると思うかもしれないですけど、
 今でも、もしかしたら?って気持ちはあるんですよ。
 せめてもう一度エコーを受けさせてもらって
 本当に胎児の死亡を私の目で確認したら
 すぐに手術を受けたいです。」

「そうね、気持ちは分かるわ。
 じゃあ、木曜日にエコーの予約をとって、
 そのときにまた話し合いましょう。
 ただね、
 ここにあなたが先週の救急外来で採血した血液検査の結果が送られてきたんだけど、
 この血液中の妊娠ホルモンの数値、
 この時点で本当は1万以上はあって普通なんだけど、
 ちょうど7週目くらいの数値しかないのよ。
 ってことは、
 7週で成長が止まっていたと考えられるのよね。」

7週と言ったら
ちょうど医者に行って、妊娠が確定し、
周りの人に
報告し始めた時だ。
みんなにおめでとう!
と言われているとき
胎児はすでに異常な状態になっていたのだった。
あまりに
皮肉な現実に涙がでそうになった。

とにかく
次のエコー。
それさえ受ければ
全てが終わる。

出血も増える気配はないし、
おそらく手術になるとは思うが、
ここまでくると
早く終わらしたい。
そして
前に進みたい。

そんな気持ちだった。

それにしても
このEPACのナースも本当に感じのいいひとで、
私の悲しい気持ちから希望まで
優しく受け入れてくれて
理解を示してくれる。
話しているだけで
なんだか癒されていく感じで
クリニックから出るのがイヤだったくらい。

悲しい出来事の中でも
たくさんのいい人たちにめぐり合えたのは
本当に嬉しかった。

私の知り合いで
やはり9週目くらいで流産し、
彼女は私立の病院に行ったのだが
そこのナースに
「ま、これも妊娠の練習だと思っていればいいじゃない」
と軽い口調で言われたらしい。
彼女は
「今すぐ私の目の前から消えうせろー!!!!」
と怒鳴り散らしたらしい。

高いお金払って私立の病院に行って
暴言まで吐かれたら
私だったら
犯罪を犯してしまいそうだ。

公立の病院はタダというメリットもさることながら
結構対応もきちんとしているし、
特にシビアな症状には迅速に対応してくれる。
待ち時間の長さには辟易するが
医者の質も看護師の質も医療の質も
かなり高いと思う。

ところで
EPACを後にする時に
私がナースに
「日本では手術をするかどうかなんて自分で決めないですよ。
 医者が決めて
 患者はそれについていくんです。」

というと、

「えええー!? 
 だって、自分の体のことなのに
 どうして自分で決められないの???」

とかなり驚いていた。

国が違えば考え方も違うものだ。


↓次回こそ最終回。がんばるぞー!
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2011.10.07 Fri l オーストラリアの医療 l コメント (6) トラックバック (0) l top